台風が近づいている。
まだ風は吹いていない。
嵐の前の静けさというか、不気味である。
この台風の時に娘は免許更新に行くという。
台風だから人が少ないだろうという目論見である。
そろそろ雨がザアザア降りになるといいのにと言っている。
不謹慎な娘である。
バチが当たったのか、昨晩の牛丼の残りをレンジで温めていたら、取り出すときに落とした。
朝ごはんがなくなったと嘆いている。
昨日は通院日。
一週間ぶりの主治医との対面だった。
久々、傷を見たためか、よくなったと喜んでいた。
いい調子のようである。
いつもより念入りに傷の手当をしてくれた。
やはり自宅でするより安心感がある。
さすがプロの仕事。
傷周りをアルコールで綺麗にしてくれてすっきりした。
支払いは220円。
この値段で傷の手当をしてくれる。
日本の医療制度はありがたいものである。
なんなら毎日通院で傷の治療をしてもいいくらいである。
ちょっと具合が悪くなると病院に通う人の気持ちがよくわかる。
入院中よく見かけたのが、治療が終わっても帰らない患者である。
そういう人には通院仲間がいる。
出会うとずっと話している。
長い人は夕方涼しくなるまで病院にいた人もいる。
無料のお茶を飲みながら、談話室でひたすら話し込んでいた。
思えば長い入院生活であった。
退院してから、まだ三週間。
ずっと昔のような出来事に思える。
いくら医療費が安いと言っても、もう病院からは離れて暮らしたい。
健康は貴重な財産である。