先日、田舎の年寄りから電話があった。
相変わらず、ジイさんの入院する病院は面会禁止。
会いに行けないとバアさんが溢していた。
気になるのは都会に住む孫のこと。
せめて野菜でも送ろうと、畑仕事に精を出しているという。
今年は雨が多いので楽だという。
美味しい野菜に子供たちも喜ぶだろう。
田舎は岬めぐりのバスの終点。
漁業が衰退して、なんの産業もない寒村。
商店もなくなり、軽トラでやってくる移動商店だけが頼り。
住む人間は年寄りばかり。
60台でも若者扱いされるところである。
そんな村だが、景色がいい。
この景色を目当てに、サイクリストやバイクの旅行者が通過する。
魚も釣れる。
休みになると、至る所に魚釣りを楽しむ姿が見受けられる。
普段の時なら、全く問題のないことなのだが、このご時世。
平和な村にバイキンを持ち込む悪人となる。
しかし、来る人はそんな意識は全くない。
ゴミだけ残して帰っていく。
さらに困ったことに、いい所に行ったと写真をブログに載せる。
行動自粛が叫ばれる中、さらに人の欲望を掻き立てる。
外出を我慢している人からすると、毒薬のようなものだ。
今の時代、承認欲求を求める人が多い。
インスタやTwitterで拡散される写真。
どこどこに行って美味しいものを食べたよ。
平和な時代なら自慢になるが、今の時代、自分の愚かさを世間に広めているようなものだ。
写真を載せたいのなら、家で食べたもの。
庭に咲く花などいくらでもある。
みんなで共に乗り切りましょう。
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