夜降っていた雨が上がった。
青空も見えている。
ゴミ出しをして気がついた。
今の私の唯一の仕事である。
朝からくしゃみが止まらない。
目にくる花粉から鼻にくる花粉に変わってようである。
今はなんの花粉が飛んでいるのだろう。
この前の血液検査の時に、詳しいアレルギーの検査もしてもらった。
そろそろ結果が分かる頃である。
わかった頃にはもう治っているかもしれない。
昨日の主治医との会話も花粉症からである。
治療中、何回もくしゃみをしてしまった。
主治医も花粉症なので、同類を哀れむような顔をしていた。
続いて桜の話になつた。
医者の仕事は忙しい。
まだじっくり桜を見ていないという。
来週、ICUの看護婦さんから花見に誘われたという。
来週は花が散っているだろうと言うと、私たちが花だと返ってきたという。
ふざけた話だと笑っていた。
私も長くICUに入っていたのでよくわかる。
あそこの看護婦さんはたくましい。
毎日、生死をさまよっている患者が相手である。
今年の桜が咲くのは遅い。
例年だと散り始める頃なのに、まだ満開にならない。
それでも、花見の宴会だけは盛況である。
近くのスーパーでは花見弁当が山盛りで売られている。
花より団子。
飲む理由さえあればそれでいい。