みなさん選挙を楽しんでいるようですが・・
与党圧勝という結果も見えてきたところで、選挙後の話を・・
街頭演説やテレビ討論を眺めていると、
それぞれの主張に耳を傾け、
「今回はどこに入れようか」と考えている人も多いのだと思います。
選挙は、普段あまり政治を意識しない人にとっても、
少しだけ世の中の動きを考えるきっかけになります。
そういう意味では、悪いものではありません。
ただ、ふと気になることがあります。
選挙の熱気が一段落したあと、
私たちの生活には、どんな現実が待っているのだろうか・・
ということです。
今回の選挙でも、
「経済」「物価」「子育て」「将来不安」
さまざまな言葉が並びます。
その一方で、
あまり大きな声では語られないものがあります。
防衛費です。
防衛は大切だ、と言われます。
安全保障の重要性を否定する人は、そう多くありません。
ただ、その防衛費が、
どれほど増え、
そのお金を誰が、どうやって負担するのか。
この点については、
選挙期間中、あまり具体的な話は聞こえてきません。
政府は、防衛費を GDP比2% に引き上げる方針を示しています。
日本のGDPを約600兆円とすると、防衛費は年12兆円規模になります。
これまでの防衛費は、5〜6兆円程度。
単純に考えても、毎年6兆円前後の上積みが必要になります。
この増加分をどう賄うのか。
その答えとして出てきたのが、いわゆる防衛増税です。
現在検討されている恒久財源は、
- 所得税の上乗せ
- 法人税の一部増税
- たばこ税の増税
これらを合わせても、見込まれているのは 年4兆円弱。
つまり、最初から全額を賄える設計ではありません。
不足分は、
一般会計のやり繰りや国債、
そして「景気が良くなれば税収が増えるはず」という期待に委ねられています。
もう一つ、見落とされがちな要素があります。
それが 円安 です。
日本の防衛装備は、輸入品が多く、
支払いはドル建てが中心です。
円安が進めば、
同じ装備を買うのに必要な円の額は増えます。
防衛費の数字は増えても、
実際に手に入る装備の量が増えないということが起きます。
円安は、防衛費を静かに、しかし確実に目減りさせていきます。
では、なぜ円安を是正しないのか。
建前としては、
「為替は市場が決めるもの」
「急激な変動は望ましくない」
と説明されます。
一方で、円安は、
- 輸出企業の利益を押し上げ
- 株価を支え
- 税収を増やしやすい
という側面もあります。
数字の上では、
「国全体がうまく回っているように見える」。
政治的には、扱いやすい状況です。
防衛費は、
何も起きなければ成果が見えません。
医療や年金、生活支援は削ればすぐに影響が出ますが、
防衛は、実感しにくい。
円安で実質的に目減りしても、
日常生活の中で気づく人は多くありません。
その意味で、防衛費は
政治的なコストが低い予算とも言えます。
選挙の期間中、
防衛増税について具体的に語られる場面は多くありません。
しかし選挙が終われば、
現実的な話が始まります。
防衛費を確保するために、
どこかで負担は生じる。
物価高や円安による生活の苦しさは、
「世界情勢」や「市場の問題」として説明されます。
結果として、
負担は静かに、個人の生活へと移っていきます。

まとめ
- 防衛増税だけでは、財源は足りない
- 円安は、防衛費の実質的な価値を下げる
- それでも円安は、政治的に都合がいい
- 防衛費は、実感されにくい予算
- 生活への影響は、後から見えてくる
選挙は、確かに大切です。
ただ、その熱気の向こう側に、
どんな現実が待っているのか。
少しだけ、立ち止まって考えてみても
いいのかもしれません。