不愉快な朝である。
理由はわからない、
昨日降っていた雨は止んだというのに、心は晴れない朝である。
今日は、病院で朝を迎えている。
昨日の自宅での朝とあまりにもギャップが大きいので、苛立つのかもしれない。
楽しかった晩餐が思い出される。
昨夜は、冬ならではのハギ鍋であった。
肝がたっぷり入っていた。
フグと遜色のないハギの肝。
この季節ならではの食材である。
家が楽しかっただけに、病院は暗い。
病院に帰ると、住人が入れ替わっていた。
ちょっと前とは違う雰囲気になった病室に慣れていないのかもしれない。
新しく入った爺さんは軽く90は超えている。
当然、歩けない。
テレビをつけるのでも看護婦さんを呼ばないとできないくらいである。
しかし、頭はしっかりしているようである。
オムツでなく、ちゃんとトイレに行く。
ただし、看護婦さんに連れられてであるが・・・
自宅での生活は大変だっと思われる。
昨夜はスリッパが片方無くなったと看護婦さんに助けを求めていた。
ベット周りをいくら探しても見つからない。
結局見つかった場所は布団の中である。
履いたまま、寝ていたようである。
そんな感じの爺さんである。
なんかに入院生活に疲れてきている自分を感じる。
もう入院してから8ヶ月経ったと意識したからかもしれない。
ドット疲れが出てきている。
最近思うに、病院にいるのではなく、介護施設にいる感じである。
なぜか、私の周りには、かれこれの歳の患者が入るようである。
若者の中にいると若返るという。
逆に年寄りの中にいると、老けるようである。
早くこの環境から逃げ出したいものである。