廊下を歩いていると、携帯電話で話す声が聞こえてきた。
入院もそろそろ一ヶ月になつたが、来月10日ぐらいまで居させてもらうようにするという内容の会話である。
まだ、三週間も先まで入院をしたいとのこと。
外からの様子だと、元気な感じの患者である。
外科の患者なのでまだ痛いと言うと、入院ができるのであろう。
もう歩ける思うのだが、病院内では車椅子を使って病人をアピールしている。
親しい患者から、退院したのかと思ったよと言われ、今日は図書館に行って本を借りてきたと答えていた。
外は35度の灼熱。
健康な人でも歩きたくないところであるが、元気なものである。
病院の中は考え方によっては快適である。
まず食事の心配がない。
洗濯もコインランドリーがあるから困らない。
買い物もコンビニが病院内にある。
テレビも談話室で見放題である。
この病院の看護婦さんは優しいから、無理難題の要求にも答えてくれる。
話し相手も暇な人が多いからすぐ見つかる。
そして、この灼熱の中、建物の中は快適な温度に固定されている。
待合室では、病院に用のない人まで涼みに来ているくらいである。
先日は酒を飲んでいる人が待合室からつまみだされていた。
ビールをもって病院に来ていたのだ。
つまみだされた後も、しばらく悪態をついていた。
何か日本社会の歪みを感じる日であった。
今日の写真は高原の涼しい写真を。
ここは四国なんだろうかという風景が広がる四国カルストのものです。
お付き合いありがとうございました。