昨日に引き続き疲れ気味の朝である。
しかし、満足の朝である。
体調も日本にいる時より健康である。
咳も滅多に出ない。
痰も収まっている。
ましてや血痰など旅行に出てから一度もお目にかかっていない。
私の体は旅行向きにできているのかもしれない。
昨日は疲れているので休息日と思っていたのですが・・
カミさんが起きるなり、今日はどこに行くと聞く。
寝たら元気になったという。
ならば、いざテオティワカンとなった。
地下鉄を乗り継ぎ、北バスターミナルへ。
さらにそこからバスに乗り、テオティワカン遺跡へ。
ツアーを使えば楽なのだが、高い。
一人一万近くする。
この方法でいけば一人千円ほどですむ。
さらにツアーで行くと時間制限がある。
私の場合、体が人並みに動かない。
自分のペースで動きたい。
そうなると、自分で行くのに限る。
三十年ほど前に行った時も、ツアーを使わなかった。
そして、たどり着いたテオティワカン。
あまりの変わりようにびっくりした。
まず入口が変わっていた。
ど真ん中の太陽のピラミッドの前が入口になっている。
以前は入口から太陽のピラミッドまで1キロほど歩いた。
それが入ると、すぐ前である。
いきなり太陽のピラミッドがドーンとである。
感激の光景である。
カミさんは、感激を通り越して、びっくりしていた。
写真からは想像できない大きさ。
これだけは実際に見ないとわからないものである。
世界で三番目の大きさである。
さらに、登れる。
が、今の私の体では・・・諦めていた。
中腹まではと、登って見た。
ゼエゼエ言いながら登れた。
上を見上げると、頂上が近い。
こりゃ、行くしかないでしょ。
なんどもなんども休みながら、頂上へ・・
登れた・・・
日常生活がやっとと言われた私の体が、ピラミッドに登れました。
やればできる・・
その後、月のピラミッドも登る。
ただ、ここは途中までしか登れなくなっていた。
昔来た時はもっと上まで登れた記憶が・・
その時、犬がピラミッドの上まで登って来た。
昔の思い出が蘇って来た。
開門まで1時間前であったが、係の人が中に入れてくれた。
誰もいない廃墟のなかに入った。
門番の人が飼っている犬が道連れである。
雨の降るなか遺跡の中心にある死者の道を歩いていく。
まわりの光景は石造りの風化した宮殿が続く。
20分ほど歩くと太陽のピラミッドが見えてきた。
世界で3番目に大きいピラミット。
多くのいけにえの上に立つピラミッドである。
そしてその先には月のピラミッドである。
まず、月のピラミットに登って遺跡全体を眺めたいと思った。
なんといっても人がまだ誰もいないのである。
昔のままの光景が見れるはずである。
急な勾配の階段を犬と一緒に登る。
かなりきつい運動である。
上に登って振り返るとそこには広大な遺跡群が広がっていた。
昔の旅日記より
やればできる。