台風一過の秋晴れの朝である。
本来であれば、気分も晴れやかなはずであるが、寝不足の朝である。
松山は昨日より秋祭りである。
カミさんも友達を連れて神輿の鉢合わせを見に行ったはずである。
こんな物騒なところはもう来ないと思わなければいいが・・
写真は昔のものである。
昨晩は個室の婆さんの絶叫に悩まされた。
一時間おきに、うぎゃとかエェとか、叫ぶのである。
痛いわけではないようである。
ただ、目が覚めたので、叫んでいますという感じである。
看護師さんが行くと静かになる。
これが一時間おきに繰り返された。
個室なので叫ぶときはドアを閉めて叫んで欲しいのだが、ドアは開けっ放しである。
先ほど朝になって病棟に電気がつくと静かになった。
ただ、寂しいだけと思われる。
今までも、寂しいので騒がしい人を色々見てきた。
ナースコールがあるのだから、押せば看護師さんは来てくれる。
でも、呼んでも用があるわけがないので、しまいには来なくなる。
そこで、その次の方法として考えるわけである。
「看護婦さ〜ん」と大声で呼ぶパターンが多いが無視されるようになる。
次に考えるのは、看護師さんの個人名を叫ぶ。
色々、ひまだからあの手この手と考える。
笑えるようなものもある。
「なーてんしー」とよくわからない言葉か聞こえてきたときもある。
よく聞くと、ナースステーション、ナースステーションと叫んでいた。
これには笑えた。
叫んでいるときにカミさんに教えると、腹を抱えて笑っていた。
夜中騒がしい人は寂しい人だからである。
そのため、病院の対処として、ひどい時は身内の人に付き添ってもらっているようである。
ずっと居なくても、少しだけでも面会に来てもらえると落ち着くようである。
老後の孤独は病気より怖いかもしれない。
改めて、家族の大切さを感じた。